気鋭のシンガーソングライター大石理乃さんをお迎えします！私は、たしかTwitterで岩下の新生姜に関するツイートを頂いたことがきっかけで、大石さんのアカウントを見て、その自由奔放に見えて冷静に物事を見つめている、しかし、楽しさ溢れる発言から興味を持ちました。そこからCDを購入して楽しみに聴いてみたところ、その奇才ぶりに圧倒されることになります。2016年2月リリースの初のフルアルバム『またたびセンチメンタル』。この世界の、結構どうしようもない面に鮮やかに蹴りを入れながらも、しかしパーンと花火のように弾け、軽やかに、実際、私達は全然楽しく生きられるということを示してくれる。そんな得難い才能を感じました。自由。

　このひとは実は只者でないと感じていたところ、渋谷・下北沢を中心に長期に渡って精力的にライブイベントを主催しているBeat Happening！のプロデューサー（ブッキングマネージャー）水口浩志さんからお誘いを受け、ライブを見せて頂いたところ、その独特の立ち位置から香る物語に加え、音楽の高揚感と底知れない可能性、そして、それらを軽々と展開されているように見える奔放さに、すっかり魅了されてしまいました。
　たぶん、9年間で1,600回以上のライブイベントを主催し、N’夙川ボーイズ、ねごと、東京カランコロン、モーモールギャバンをはじめ数多くの新進アーティストに素晴らしい場所を提供し羽ばたかせていったBeat Happening！の水口さんが、今特別に大石さんを激賞されているのも、理解できました。私も、大石さんの音楽に、ちょっとない面白さを感じてしまったのです。青春のちょっとダークな面を素材に歌っていても、とぼけて露悪的だったりしても、カラッと明るい手触りが、音楽ってやっぱり楽しいなぁと感じさせてくれるのです。そして、ちょっと謎に溢れている。そこも魅力です！

　さて、私が見たライブでは、女子3ピースバンド編成で、大石さんは、ベース＆リード・ヴォーカルを担当。ソロ活動以前に参加されていたLAGOONというバンドでは、ギターを担当されていた大石さんですが、「ベース女子はイケてる」という楽器選びの理由もシャープです。実にカッコいい演奏の最後、アンコールでは、自作曲をカラオケで、メンバーと揃いの振りで、歌い踊るアイドルに。その曲のキャッチーなこと。度肝抜かれる楽しい時間でした。

　大手事務所に所属して、女優瀧本美織さんヴォーカルのバンドLAGOONにギタリストとして参加。脱退後、フリーランスのソロに。加護亜依さん（その後、脱退）のアイドルユニットGirls Beat！にシングル曲を提供。美少女アドベンチャーゲーム「にゃんにゃん」のオープニング曲を提供。混沌を絵に描いたようなアイドルグループ「tasotokyoガールズ」の創始者であり、全国に広がるtasoガールズ名義のアイドル・プロデューサーでもある。現在のライブ形態も、ギター弾き語りソロ、バンド編成、自ら参加するアイドルユニット等々、多岐に。活動領域はカオスだけど、一本筋が通っていて、音楽の楽しさに溢れている。

　そんな大石さんに、やっぱりカオスな岩下の新生姜ミュージアムに登場頂きたくて、オファーしたところ、スペシャルな編成で応えて下さることになりました。

　メンバーは、大人数。
Vo＆諸々 大石理乃
G さったん（IRIS MONDE）
D じゃくそん（ex.IRIS MONDE）
　龍之介
B 浅倉高昭（アノアタリ）
　たく
K 谷地村啓（ex.アーバンギャルド）

　3ピース、4ピース、大編成の3部構成とのこと。滅多にないお祭りになると思います。私も、本当に楽しみです！どうぞ大勢の皆様のお越しを心から、お待ちしています。